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設計・生産技術・製造の連携を、“人力からシステムへ”。3D Docs AIのベータリリースのお知らせ

組立工程と手順書作成機能にAIをかけあわせた新機能を、デンソー工機部様と共同開発しました

製造業向けの統合ワークスペース「Scene Workspace」では、3D CADデータから組立工程(M-BOM)と組立手順書をAI生成も活用して作成する機能を、株式会社デンソーの工機部と共同開発してまいりました

本機能が「Scene Workspace」にβ機能として搭載され、設計・生産技術・製造の連携を一つの基盤で一気通貫につなぐことができます。

私たちが解こうとしているのは、「設計が終わったあとに続く、組立の工程設計をどう仕組みにするか」という、多くの製造現場が抱える根の深い課題です。本ページでは、その背景にある課題認識から、Scene Workspaceの思想、今回の新機能、導入効果、そして今後の展望までを順を追ってご紹介します。

動画URL ▶ https://youtu.be/qvXIWlfZnhE

1. なぜいま「組立の工程設計」なのか

開発スピードが、競争力の“前提条件”になった

製造業の競争は、いまや「開発スピード」を前提条件とする時代に入りました。象徴的なのが自動車開発です。従来は構想から発売まで5〜7年というリードタイムが当たり前でしたが、中国の新興EVメーカーでは2〜3年へと短縮されています。競争の時間軸そのものが書き換えられているのです。

このスピード競争のなかでは、品質で勝っても、スピードで負ければ勝ち切れません。だからこそ、企画・製品設計・工程設計・生産といったエンジニアリングチェーンを並行して進める「コンカレント化」が、開発競争力を維持するための必須オペレーションになっています。

しかし、その多くは“力技”で成り立っている

ところが現実のコンカレント化の多くは、システムではなく日本特有の“オペレーショナルエクセレンス”で押し切られています。プロセスを並列化して短縮しようとするほど、すり合わせのための資料作成や会議が増え、手戻りも頻発する。リードタイム短縮の効果は限定的なまま、新たな歪みだけが積み上がっていきます。

「人がやめれば止まる」業務連携は、経営リスク

人手でコンカレント化を押し切るほど、別の損失が積み上がります。対応漏れが手戻りとなりTime to Marketが延びる。判断の経緯が口頭で消え、後から改善できない。ノウハウが組織に残らず属人化する。品質のばらつきが生まれ、最悪の場合はライン停止に至る――。

いまの業務連携は、人の努力でかろうじて成立しています。裏を返せば、人が抜ければ止まる危うい運用です。技術伝承・品質ガバナンス・開発競争力という経営の根幹が、属人性の上に乗っている。私たちは、この危うい人力依存を“業務基盤”に置き換えることこそが、本質的な構造改革だと考えています。

そして、その歪みが最も集中するのが、設計が終わった後に続く「組立の工程設計」です。どの順序で組み立てるかを検討し、組立手順書・作業指示書として現場へ落とし込む――この一連の業務は、設計付帯業務のなかでもとりわけ大きな工数と属人性を抱えています。

コンカレント化の現状は「力技」に依存している
コンカレント化の現状は「力技」に依存している

2. Scene Workspaceという答え──コンカレント化を支える「業務基盤」

Scene Workspaceは、この人力依存の業務連携をシステムに置き換えるために生まれた、製造業向けの統合ワークスペースです。狙うのは、コストと品質の約8割が決まる上流フェーズ(製品設計・工程設計)。ここでやるべきことを、私たちは4つに整理しました。

つくる。 組み順・M-BOM・組立手順書をAIも活用して生成し、資料作成をできる限り自動化します。これまで熟練者が手作業で積み上げていたアウトプットを、AIがドラフトとして用意します。

すりあわせる。 場所と時間に制約されず、設計・生技・製造が非同期で知見を集約します。会議のために全員の予定を合わせる必要はありません。同じ3Dモデルの上に、それぞれのタイミングで指摘とコメントを残せます。

のこす。 設計意図、組立の勘どころ、トラブル情報を、その場限りの会話ではなくデータとして蓄積します。人に紐づいていたノウハウが、組織の資産に変わります。

つなぐ。 一箇所の変更を関連データに連動させ、データ品質を向上させます。上流の変更が下流に伝わらない、という分断をなくします。

この4つによって、設計付帯業務は「人がやめれば止まる属人的な運用」から、システムが支える業務基盤へと置き換わります。経営の視点では、Time to Marketの短縮と属人化の防止に直結する変化です。

Scene Workspace=コンカレント化の「業務基盤」。4つの機能で人力依存を置き換える
Scene Workspace=コンカレント化の「業務基盤」。4つの機能で人力依存を置き換える

3. 一気通貫──3D CADを起点に、設計から現場運用まで途切れさせない

Scene Workspace最大の特徴は、3D CADデータを起点に、組立設計から現場運用までを一つのワークスペースで一気通貫につなぐことにあります。従来は工程ごとに別々のツールと人手でデータを作り直していましたが、上流の3D CADと工程情報を下流の手順書・教育まで引き継ぎ、分断をなくします。

具体的な流れは次の通りです。

  1. 3D CAD作成(製品設計) を起点とする。
  2. 設計・生技・製造で3D CADデータをレビュー し、課題を一元管理する。
  3. 3Dの組立工程・M-BOMをAIも活用して作成 する。
  4. 組立工程を3Dでレビュー し、課題を一元管理する。
  5. 3Dの組立手順書をAIで生成し人間が最終化する。
  6. 組立手順書を現場で運用 し、試作・量産試作時のフィードバックを収集する。

ここで重要なのは、3D CADデータが「設計部門だけが開ける重い専用ツール」から解放されることです。Scene WorkspaceではWebブラウザ上で誰もが3Dモデルを回し、注釈・手順・アニメーションを付けて閲覧できます。現場では最新の手順書を即座に参照でき、現場で見つかった課題やカンコツもそのままコメントとして残せる。設計と現場が、同じデータの上で直接つながります。

3D CADデータを起点に、組立設計から現場運用までを一気通貫でつなぐ
3D CADデータを起点に、組立設計から現場運用までを一気通貫でつなぐ

使いやすいから、3D CAD・AIの活用が現場に根づく

どれほど高機能でも、現場で使われなければ意味がありません。Scene Workspaceは「簡単に作れて、簡単に見られる」ことを徹底しています。関係者が同じ画面で指摘を書き込み課題を一元管理でき、3D設計から帳票・手順書をアウトプットし、ブラウザからアクセスして最新の手順書を現場で即参照できる。この使いやすさが、トップダウンの号令だけでは広がらない活用を、口コミによる自走的な拡大へと変えていきます。

4. 今回の新機能──工程検討と組立手順書にAIを活用

この一気通貫の中核を自動化するのが、今回デンソー工機部様と共同開発した、3D CADデータから組立工程(M-BOM)と組立手順書をAIも活用して作成する機能です。

私たちが描くあるべき姿は、設計のすり合わせから組立工程の検討、組立の指示書までを、一つの流れでつなぐことです。設計側では3D CADをビューワで共有し、指摘・コメントを集めてCADに反映する。工程側ではAIも活用して工程を検討しながら、3D Docs AIで組立手順書を生成し、現場のフィードバックを再び工程へ反映する。

従来、熟練者が3Dモデルとにらめっこしながら手作業で積み上げていた工程検討と指示書作成を、「AIによるドラフト生成+人のレビュー」へと置き換える。これにより、一気通貫のなかで最も重い工程を効率化し、熟練者は判断という付加価値の高い仕事に集中できるようになります。

あるべき姿――設計レビューと、AIによる組立工程設計+レビューをつなぐ
あるべき姿――設計レビューと、AIによる組立工程設計+レビューをつなぐ

5. 導入効果の例

Scene Workspaceは、現場の生産性と経営の競争力を同時に動かします。すでに装置・自動車・電子機器など、業種・部門を超えた現場で、設計・生産技術・製造をつないでいます。代表的な導入効果は次の通りです。

自動車部品メーカー|設計手戻りの撲滅:図面の形状ミスの数を96%削減。 上流での課題発見により、手戻りの最大の原因を断ちました。

セイコーエプソン様|早期の投資回収:0.5年で投資回収、ROI2倍。 設計のフロントローディングが、短期間での投資回収につながりました。

新明工業様|非付加価値業務の大幅削減:組立手順書の作成工数を従来の1/3に短縮し、非付加価値業務を66%削減。 資料作成という非付加価値業務そのものを圧縮しました。

輸送機器メーカー|ライン停止の削減:ライン停止を19%削減。 教育効率の改善でスループットが向上し、ベテラン依存からの脱却が進みました。

現場価値(非付加価値業務の削減、課題の早期発見・リードタイム短縮、品質向上、ベテラン依存の脱却)は、そのまま経営価値(開発競争力=Time to Market、技術伝承、品質ガバナンス、人に依存しないデータ基盤)へと翻訳されます。

導入事例
導入事例

資料やお打ち合わせ、トライアルのご案内

詳細に関しては資料もご用意しております。またお打ち合わせにてデモンストレーションを含めたご案内も可能です。自社のデータで効果を確かめていただけるトライアルもご用意いたしました。現場に実際に使っていただき、想定する費用対効果が出るかを検証いただけます。

資料ダウンロードはこちら

https://www.scene.space/download-document

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展示会出展のお知らせ

以下の展示会にて、詳細説明用の動画や資料をご用意しております。展示会にお越しの際は、ぜひお立ち寄り下さいませ。

第38回 設計・製造ソリューション展 [東京]

会期: 2026年 7月1日(水)~7月3日(金)

会場: 東京ビッグサイト 西展示棟 西1ホール 小間番号 W9‐8